
<設立趣旨>
STAND ALIVEは、ケニアでの女性や子供の死亡率の改善を図るための活動がきっかけで生まれた団体です。
ケニアでは、経済的な理由や脆弱な社会インフラのため、自身が望む産婦人科のサービスを受けられなかったり、
そもそも子供や母親の健康について正しい情報を得る機会がない人々が多くいます。妊産婦や5歳以下の子供の
死亡率は日本のそれぞれ約68倍、約20倍以上です。
そのような出産環境や生活の中で、多くの困難を抱えながらも、人々が母子の健康について正しい知識を得たり、
経済的に自立するための小さなきっかけを得ることで、自分や家族のため、または地域のために行動する姿を目の当たりにし、
私たちはその気持ちを後押ししたいと考えるようになりました。
私たちは、母子の健康に関する知識を広める「母子保健講習会」の活動を中心に、人々の生活改善のために必要な貧困や教育の課題にも、
地域の人々と一緒に取り組みます。
女性や子供が生まれた国や地域に関係なく、平等に生き、公平に社会のスタートラインに立てるような社会の実現を目標に、途上国などでの活動を行っていきます。
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<団体情報>
名称 | 特定非営利活動法人 STAND ALIVE(スタンドアライブ) |
---|---|
設立年月日 | 2022年3月2日 |
法人格(認証日) | 2022年11月17日 |
所在地 | 東京都町田市 |
連絡先 | st_office@standalive.org |
役員 | 西岡哲平 (代表理事) |
清水奈々子(副代表理事) | |
出口若奈 | |
岡田克彦 (監事) | |
正会員数 | 12名 |
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<情報公開>
定款 | 定款 |
---|---|
財産目録 | 財産目録 |
賃借対照表 | 賃借対照表 |
事業計画書 | 事業計画書(令和4年度) |
事業計画書(令和5年度) | |
活動計算書 (活動予算書) | 活動予算書(令和4年度) |
活動予算書(令和5年度) | |
設立趣旨書 | 設立趣旨書 |
※団体設立初年度のため、一部書類については今後の公開となります。
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<メンバー>
現地スタッフ紹介
Leotine Okello
(レオティン)
プログラム・
リーダー

Cynthia Adhiambo
(シンシア)
フィールド・
会計担当

Belinda Anyango
(ベリンダ)
フィールド担当


役員紹介
西岡哲平
代表理事

清水奈々子
副代表理事

出口若奈
理事


岡田克彦
監事

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<母子保健事業>
現在STAND ALIVEでは、ケニア西部のキスムという地域で、出産年齢(15歳~49歳)の女性たちを対象にした 母子保健知識の啓発活動を行っています。
【目標】キスムを始め、アフリカのサブサハラ地域(サハラ砂漠以南の地域)の高い母子死亡率の改善
【背景】母子保健レポート 参照
母子保健講習会
母子保健講習会とは、現地の住民たちに母子保健知識を学ぶための環境を提供するもので、 母子死亡率(妊産婦や5歳未満の子供の死亡率)が高く、医療インフラの速やかな整備を財政的に期待できない途上国において、 女性や子供たちの健康を守っていくための活動です。
当会はお膳立てをするだけで、実際に活動を行うのは、CHVと呼ばれる地域の住民ボランティアたちになります。
具体的には、200時間以上の公衆衛生や母子保健の知識研修を受け試験に合格したCHVたちが講師となり、 各々担当する村で参加者となる女性住民を集め、学んだ知識をその参加者たちへ伝えるための講習会を毎週行います。
【事業地地図上の講習会イメージ】

現地では、同じ地域に住むCHVが1~3人で1組になり、それぞれの村で住民たちを毎週集め母子保健講習会を行っています。
<目的・効果>
現地で行われている母子保健講習会は参加者にとって、以下の3つの役割を持つ場となっています。
母子保健知識の向上の場
母子保健講習会の主目的は、住民たちの母子保健知識の向上です。妊娠時や子育てに際し重要となる 公衆衛生や保健医療の知識を住民たちに学習・実践してもらうことで、出産時の事故や栄養不良、病気 などで、妊婦や子供が亡くなってしまうような状況を防ぎます。
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講習会の内容には、子どもの発育や栄養、感染症への処置や予防などを中心とした母子保健知識の啓発に加え、
地域の病院で提供されている産前産後検診や新生児検診、予防接種のための通院の奨励、危険な自宅出産の廃止と
施設出産の促進、妊産婦に対する家族のサポート等のトピックも含まれます。
日本とは違い、アフリカの村の人々は、情報を本や雑誌、インターネットなどの文字媒体より、住民同士の雑談など
口伝えで得る傾向があります。そのため、病院での検診や出産に対して不信感を抱いていたり、間違った情報や医学的根拠のない
迷信などを信じていたりする例が多く見られます。ゆえに、正しい知識も口伝えの方が広まりやすく、講習会はうってつけの活動と言えます。
実際、2021年10月に、母子保健講習会に参加している155名の母親を対象に、母子保健に 関する問い48題を出題して知識の定着度を測ったところ、
それぞれの正解率は、回答者の講習会参加歴が2ヵ月未満の場合59%、 2か月以上半年未満の場合76.3%、半年以上1年未満の場合83.7%、
1年以上だと86.9%となり、参加歴が長い受講者ほど、講習内容を よく理解していることを示唆する結果が得られました。
また、参加者の声として、母子保健講習会で学ぶようになってから生まれた子どもがその前に生まれた子どもより発育が良いといった声や、
下痢やマラリアにかかりがちだった子どもがそういった感染症にかからなくなったといった声も多く聞かれています。
妊婦や母親たちにとっての精神的な憩いの場
母子保健講習会は、女性たちが集まって悩みを共有できる場にもなっており、出産や子育てに不安を抱える妊婦や母親たちにとって 精神的な安らぎを得る場所にもなっています。
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現地の村の女性たちは妊娠や出産、子育てに関する不安や悩みなどをあまり共有したりしません。普段は明るく振舞っていても、
心の中では様々な問題を一人で抱え、誰にも相談できずにいることがほとんどです。普段は噂話や雑談が大好きなのにどうして
だろうと不思議にも思いますが、文化的なものなのかもしれません。
しかし、母子保健講習会では、自分と同じように出産を控えた妊婦や子育て中の母親たちが集まっており、話し合われるトピックも
出産や子育てに関することになります。自然、そのような不安も話したり共感し合ったりしやすく、適切なアドバイスも得られる場になります。
十代の早い時期に妊娠してしまった女性たちにとって、こうした場はとりわけ重要です。彼女たちは、妊娠後学校からドロップアウトしてしまい、
人目を気にして家に閉じこもったり、あるいは、世間体を気にする家族によって家に隔離されたりしてしまいます。出産や育児どころか、社会に
ついてなんの知識もないまま、誰にも相談できず、一人不安の中に閉じ込められてしまいます。こうした状況が、彼女や生まれてくる子供のその後の
人生にとって良くないことは簡単に想像できます。ですから、こうした若年妊娠した若者たちをCHVや参加者が協力して講習会に参加させることで、
外の世界との繋がりや、正しい情報や相談できる機会を作ってあげることができます。
女性たちの活力を育てる場
母子保健講習会では、参加者たちが一緒になって養鶏や家庭菜園などの収入創出活動を行っています。また、テーブルバンキングなど、 個々のビジネスにおいても互いに協力し合える仕組みを作っています。
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キスムの村には活動的な女性が多くいますが、何かビジネスを始めようにも経済的に貧しいために元手がなかったり、知識がなかったりということで、
実践できずにいることがほとんどです。そこで、母子保健講習会では、各講習会グループの中の希望する参加者たちが一緒に一つのビジネスを行えるよう
支援体制を作っています。内容は主に、ビジネスを始めるための資金の一部供与または貸付、農業やマーケティングの専門家によるコンサル、資金管理などの
運営に関するアドバイスです。参加者たちはこうした支援を利用して、鶏やヤギ、野菜を育てて売り、収入を得ます。得た収入は次のビジネスに使用されたり、
子供のために使用されます。
また、個々のビジネスを行うための仕組みとして、テーブルバンキングを行ってもいます。テーブルバンキングとは、講習会グループごとに定期的に参加者が
そのグループの会計にお金を入れ(1人週50円~100円程度)、ビジネスを始めたい人がいれば、そのプールされているお金から必要な資金を借りれるという仕組みです。
借りられる金額上限や期間、利子などにはそれぞれ条件をつけています。例えば、2,000シリング(約2,000円)を借りてそのお金で安く米を買い、別の地域で高く売って
その差額を収入として得るなどの簡単なビジネスにも利用されたりします。
<現状と今後>
母子保健講習会は、住民たちの間でMother to Mother Support Group(母親同士の支えあいグループ)と呼ばれ、現在ではコゴニ準区内 で19グループ設立されており、
現在も新しい地域に広がりを見せています。講習会1回につき参加者は平均10人、講習会の開催数は年間合計で800回を超えます。
住民たちも、CHVたちも講習会に参加したり協力したりすることでお金をもらったりはしていません。もちろん、強制もされていません。それにも拘わらず、
現地では母子保健講習会が活発に行われています。私たちはこれを、母子保健講習会が本当にいいものとして住民たちに受け入れられていることの一つの指標だと考え、
この活動をさらに広く、ケニアやサブサハラ地域に広げていくことを目指しています。
<CHV>
ケニアには、各地域で保健・衛生に関する啓発活動や調査等を行う地域保健ボランティア (Community Health Volunteer:CHV)と呼ばれる人たちがいます。
ケニアで2006年に採択された保健政策、 地域保健戦略(Community Health Strategy:CHS)に基づいて活動する住民有志たちです。CHSでは、 脆弱な保健インフラを
補完するため、保健・衛生に関する地域の問題に対してその地域コミュニティレベルで 取り組むことが方針とされています。CHVたちが果たすのは、
その中でも重要な一番草の根の部分での活動です。
CHVたちの採用は、基本的に村単位で行われます。その地域のことをよく理解していること、 かつ住民から信頼されていること、また住民たちと同じ言語を話すことなどが、活動するにあたって求められるためです (※ケニアでは、公用語として話されるスワヒリ語、英語の他に、 約60あると言われる部族語が話されており、同じ部族同士では部族語で会話をすることが一般的です)。 CHVには、村の中でも担当する地区がそれぞ れ割り振られ、住民に対する保健医療に関する簡易的な検査、手当、助言、および、 地域の保健省や病院からの情報提供、また地域の保健・衛生の状況に関するデータ収集等の仕事が任されます。
具体的には住民宅を訪問し以下のようなことを行います。
- 妊娠している女性に対する、妊娠期の危険なサイン(Danger signs)の説明
- 出産直前の妊婦に対する、出産当日の流れや病院までの経路の説明
- 夜中に陣痛が来た場合には誰がどのように病院まで連れていくかなどの事前にプランニング
- 出産後の家族計画ついての助言
- 新生児や乳幼児がいる世帯での、母乳育児の促進や離乳食を始める時期、注意点等に関する情報の提供
- マラリア感染防止のための、蚊帳の使用の徹底や水回りの管理に関する注意
- マラリアが疑われる症状を持つ住民に対する、簡易キットでの検査
- 必要に応じて病院への紹介状の提供
STAND ALIVEでは、ケニアのキスム郡キスム西準郡東キスム地区コゴニ準区における母子保健の状況を改善するため、 地域に根差した活動をするCHVと協力して母子保健知識を地域に広めるための母子保健講習会を行っています。
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<メンタルヘルス事業>
現在、STAND ALVIEでは、ケニア共和国キスム郡において、女性を中心とした住民たちの精神的ケアを目的としたメンタルヘルス事業を行っています。
<背景>
ケニアでは、男尊女卑の風習が色濃く残る地域がまだまだ多く、家庭内で立場の弱い女性が、配偶者や配偶者の家族から、不当な扱いを受け、身体的・精神的に追い詰められている状況が多く見られます。 苛酷な労働を強いられたり、常に悪口を言われたり、少しでもミスをすると激しく責め立てられ家を追い出されたり、作った畑を壊されたり、お金を取られたり、等々・・・・。 その結果、うつ病になり、場合によっては自ら命を絶ってしまうケースも見られ、健康および人権的な観点から深刻な問題となっています。
こうした問題は、新型コロナウイルス感染症の拡大や世界的な物価上昇による地域経済の悪化、延いては住民たちが生活苦で心理的に追い詰められるやすくなっていることに伴い、より深刻になってきています。
キスム郡のSTAND ALIVEが母子保健活動を行っている事業地地域(コゴニ準区)でも、問題は深刻で、2022年には、私たちの行う母子保健講習会※の参加者である女性が、 家庭内で精神的に追い詰められたことによって、自ら命を絶ってしまうという事態が起こりました。その女性は、幼い子供を持つ母親で、子供の健康のために毎週講習会に参加し母子保健知識を学んでいました。 このような、子供の成長のことを一生懸命考えながらも、その子供を残してまで命を絶ったという事実。どれほど、自分の子供のことが心配で気がかりだったことか、しかし、それ以上に家庭内での扱いに苦しんでいたことか。 また、残された子供の心にどれほどの暗い影を残すこととなったか。考えるのが辛くなる出来事でした。
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STAND ALIVEが行う母子保健講習会の様子
私たちは、これまで地域住民に対して、母子保健講習会を通して、身体的なケアに関する知識の啓発を行ってきました。しかし、前述のような問題や出来事は、母子保健を進めていくには、精神的な部分ついてももっと目を向け、 精神保健(メンタルヘルス)や心のケアに関する地域住民の理解を広めるためのアプローチが必要だということを示しています。
現在、一部の都市部地域を除き、ケニアではメンタルヘルスを学べるような場所や機会はなかなかありません。 ゆえに、私たちは、母子を始めとする地域住民の身体および精神的な健康を守るため、精神保健に関する人々の理解を深めるとともに、 精神的に追い詰められた人々が専門的なサービスを受けるための経路を確立することを目的とした本事業を開始することとなりました。
男尊女卑の傾向の地域の考え方を変えるには世代交代などの時間を十分にかける必要がありますが、 その間に傷ついて被害者となってしまう女性や子供たちの心を少しでも救いつつ、その被害を縮小させることを狙いとした事業です。
<活動内容>
―CHVへのトレーニング―
事業地域で政府認定の地域保健ボランティア(CHV)※、約40名に精神保健に関する基本的な知識や、特別な支援を必要としている人の特定方法、専門的サービスへの付託方法などに関するトレーニングを行います。
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CHVのトレーニング(研修)イメージ
CHVたちは、日々地域住民の家々を回り、人々の健康や保健に関する確認や記録、助言などを仕事として行っております※。 本トレーニング後は、そうした世帯訪問の仕事の中で、精神保健の啓発や、精神的ケアが必要なケースを特定し、専門サービスでの受診を手伝うことができるようにもなります。
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地域住民宅を訪問するCHVたち
また、一部のCHVたちは、STAND ALIVEが現在毎週約20カ所地域で女性住民を対象として行っている母子保健講習会にも関わっているため、 母子保健講習会の一つのトピックとしても精神保健の基本的な知識について取り扱い、参加者の理解の促進を図ることができるようになります。
―住民たちへの講習会イベント―
地域における精神保健に関する知識や理解の向上を目的とし、講習会、および、講習を受けた住民たち同士でのディスカッションを行うためのイベントを開催します。 開催場所は事業地内の村16カ所で、参加者は各村の住民でそれぞれ40~50人程(計640~800人程)。講習会の講師として、行政から精神保健の専門家を招聘して行います。 講習会には女性だけでなく男性も参加し、男女それぞれが抱えやすいストレスや、男女が助けを求める際に直面する障壁の違いなどについての双方の理解も深められるように配慮します。
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住民達への啓発活動のイメージ
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準備中
準備中
<お知らせ>
2022.03.02 | 任意団体、STAND ALIVEの設立 ケニアにおける母子保健講習会活動を開始 |
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2022.08.30 | 法人設立認証にかかる申請書類を東京都に提出 |
2022.11.17 | 設立認証申請が承認され、法人格を取得 |
2023.02.19 | 母子保健事業に関するオンライン座談会を開催 |
2023.04.06 | 団体ロゴ完成(進藤千恵様よりご提供) |
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<サポート>
STAND ALIVEでは、下記のようなサポートやアドバイスを提供しております。
詳細についてはお気軽にお問合せください。
ケニアへの旅行、事業視察、農村体験などに関するサポート
- 渡航手続き(入国査証取得)に関するアドバイス、手伝い
- 渡航先での宿泊先紹介
(農村での宿泊をご希望の方には、宿泊先の農家のご紹介なども致します。) - 事業地での母子保健講習会視察
- 地域住民、行政関係者との交流
- 農村見学のアドバイス、手伝い
- サファリツアーに関するアドバイス
- ヴィクトリア湖遊覧
- ケニアでの就労査証取得に関するアドバイス(NGO向け)
座談会の開催など
- 母子保健講習会に関する座談会(オンライン)
- NGO職員としての体験談(オンライン)
その他、ご要望あればお気軽にご相談ください。
※なお、活動の継続や展開、団体の運営のために寄付などをお願いすることがございます。あらかじめご了承の程よろしくお願い致します。
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<寄付>
STAND ALIVEの活動では、私たちの活動にご賛同頂ける方々からのご支援をお願いしております。 単発のご寄付やマンスリーサポート、または、年会費3,000円/1口からなる賛助会員などの形で、お力添えを頂ける場合は、下記ボタンよりお願い致します。 (Syncableのサイトに移動します)
※当団体の口座に直接ご支援頂ける場合には、下記口座へお振り込み頂ければと思います。
その際、差し支えなければ、▶こちら◀より、寄付を行って頂いた旨をご連絡頂けますと幸いです。
【口座情報】========================
銀行名 | :みずほ銀行(0001) |
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支店名 | :西葛西支店(561) |
口座種類 | :普通貯金 |
口座番号 | :3077202 |
口座名義 | :STAND ALIVE |
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準備中
<お問い合わせ>
当団体へのお問い合わせ等ございましたら、下記フォームよりご連絡お願いします。通常24時間以内に返信致しますが、状況により遅れる可能性がございますので、あらかじめご了承の程よろしくお願い致します。
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